日本国内の在留外国人数の増加に伴い、学校で日本語指導を必要としている言語的マイノリティの子どもたちへの対応が急務となっている。本書は、学業の達成のために必要不可欠と言われている読書力の発達に焦点をあて、その実態を複言語能力の獲得と喪失のダイナミズムから実証的に解明する。そして、日本の学校社会における言語的マイノリティの子どもたちへの言語教育の指針となり得る読書力の発達段階指標を提唱する。