なぜ夢には自分が育った場所がよく現われるのか。夢に現われる場所はいったいどういう場所なのか。われわれは夢の中で建築や空間環境とどのようにかかわっているのか…。二五年間にわたって自らの夢の記録をとり続けてきた建築計画学の第一人者が、夢に現われる場所、建築の考察に取り組む。第一部では夢の場に働く原理の仮説が提示され、第二部では建築家横山正氏との対談によって夢の世界の豊かさが見直される。そして、第三部では東西の代表的な夢日記に表現された建築、空間を読み解いていく…。