現代という「最悪のことを含めてあらゆることが起こりうる時代」において、経済も文化も、そして地球環境も、将来への見通しは、ますます暗くなるばかり、「膨張」と「均質化」の道を突き進んで来た20世紀文明の限界は、われわれの日常生活の周辺でも露呈しはじめている。バブル崩壊、環境ホルモン、暴力衝動…。内なる自然と環境としての自然を、ともにとり戻すための知恵としてのエコロジーが、エコノミーと融合するとき、「調節」と「多様性」の時代が幕を開ける。まだ遅くはない。