罪を犯して神から追放を受けた人類とその人類に対する神の救いが聖書全体をつらぬく問題であるとすれば、旧約巻頭のこの書こそ、その問題への出発点である。天地の創造、人類のはじまり、楽園追放、ノアの洪水、その子孫の増加、そしてイスラエル民族の祖先たちの罪と罰の記録。次々に壮大な神と人類の物語が展開されてゆく。