第一次大戦以降、文豪トーマス・マンは「政治と文学という問い」に果敢に挑んでいく。二度の世界大戦、ロシア革命、ドイツ革命、ファシズム、冷戦を経た彼の足跡は「20世紀ドイツ精神の自叙伝」として多くの示唆を与える。「非政治的作家」トーマス・マンの政治との知らざれる関係、政治思想の体系的研究。