特集「縮退の方途」
日本の人口は、2060年までに約4100万人が減少し、そのうちおよそ4割が65歳以上に達すると予想されています。 税収が減り、国の財源は縮小、年金を始めとする社会保障制度はますます不安定になると懸念されています。 人類はその誕生期から「成長」することしか経験してこなかったので、人口の縮小は、即「衰退」のイメージと結 びつき、ネガティブな感情を抱かせます。しかし、縮小イコール衰退ではないことは言うまでもありません。われ われに必要なのは、縮小という事態を受け入れて、縮小のヴィジョン、縮退の方途を見出すことではないでしょうか。 歴史人口学、社会学、都市計画の分野から、人口の縮小を乗り切るための方途を探ります。