• Authorたばこ総合研究センター
  • Publisherたばこ総合研究センター
  • ISBN9784880653396
  • Publish Date2014年3月

談 no.99(2014) / Speak,Talk,and Think

人間はひとりで生きられないように、脳も一つだけ独立して存在しているわけではない。自分の脳は、他人の脳の影響を受け るし、また影響を与える。そうした相互関連のなかで、脳は脳としての機能を発揮する。今、脳研究は新たな段階に入りつつ ある。独立した単体と見るのではなく、社会との関係の中で脳を捉え直そうというのだ。脳は社会とどう向き合っているのか。 脳は、社会をどうみているのか。あるいは、社会というコンテクストの中で、脳は、どういう振る舞い方をしているのか。 つまり、脳の社会性が脳科学のテーマとして浮上してきたのである。そうした社会的な問題と向き合う脳のはたらき・仕組み を、脳科学は「社会脳」と呼ぶ。 始まったばかりのこの新しい脳科学へのアプローチを、昨今の人文科学の用語にならって、「脳科学の人間学的転回」と呼ぼう。 今号は、脳科学の人間学的転回、「社会脳」を取り上げる。

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