芥川賞作家として知られる著者は、幼少の頃から讃美歌によってその情操と信仰を養われてきたという。讃美歌の成立と歴史についての該博な知識に、それをめぐるさまざまなエピソードや自身の思い出を重ね合わせて語るエッセイ集。愛情あふれた筆致は、読者を豊かで奥深い讃美歌の世界へと導いてくれる。