ルルドはピレネー山麓の小さな町、1858年、少女ベルナデットの前にマリアが出現した奇蹟によって発展した聖地だ。独得のたたずまいをもつ奇蹟の町を背景に、信じる者と信じざる者の葛藤-世界の注視する舞台で派手なデモントスレーションを目論むテロリストも乗りこむ。綿密な取材と大胆なプロットを得意とする著者の意欲作。