汚いもの、醜いものとして疎んじられながらも、排泄は人類にとって永遠のテーマ。歴史とともに便所やおむつが変遷してきたことはもちろん、薬や肥料にと、古来から排泄物利用の道も開かれていた。本書は「糞尿の科学」「おむつの文化史」「農耕と糞肥」の三部構成として、糞尿と生活の歴史をたどり、さらに糞のビスケットや尿のミネラルが考案される現在、新しい時代の糞尿学を展望する。