世界歴史の中に戦争の本質を探る。不幸にして病気に倒れた著者は、「天皇制軍隊論」に着手するに至らなかったが、その序説にあたる厖大な遺稿を残した。先史時代から近代に至る『世界軍事史』である。軍事史は軍事のプロが書くものであり、軍事のプロは軍事史は戦争に勝つ技術を学ぶために軍事史を書くという日本の常識を、著者は打破った。