野原で遊んでいたら、ズボンの裾や靴ひも、上着の袖などに植物の実が付いていたことはないだろうか。これらの服に付く実は、関西周辺では親しみをもって「ひっつきむし」や「くっつきむし」などと呼ばれている。本書では、「果実やそれに連なる部分に付着するための構造を特に発達させている植物」を基準に「ひっつきむし」をピックアップした。また近い仲間(同じ属)の植物など「ひっつきむし」と考えられる植物もできるだけ取り上げてある。