編者たちはNPO団体による助け合い、ふれあいの普及に努めてきたし、それは活動者や利用者の心にいい知れない豊かさを生み出してきたことは確かなのであるが、そういった団体の組織的活動によらず、自然で形もまったく定まらない助け合いの社会をどう生み出せばよいか。編者たちが見つけた新しい道は、これまでのように助ける側に働きかけ、助ける活動を普及する道のほかに、助けられるときの心理に着目し、助けてと言いにくい壁を取り払い、助けられやすい社会にしていくという方法である。そういう着眼点で見ると、これまで見えなかったことがいろいろと見えてくる。本書には、そういう新しい発見が、たくさん書かれている。