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  • Author香川知晶
  • Publisherディスカヴァー・トゥエンティワン
  • ISBN9784887597341
  • Publish Date2009年8月

命は誰のものか

2009年7月、臓器移植法改正案が成立した。「脳死」を人の死と定義し、本人の臓器提供拒否の意思表示がない限り、家族の同意により臓器を摘出することができるという内容だ。改正の背景には移植する臓器の不足、特に子どもの臓器の不足がある。しかし、脳死が本当に人の死なのかどうか議論が分かれるし、同様の法律を施行している国々でも臓器不足は解決していない。家族だからといって臓器提供を決めてよいのかという疑問も残る。…医療技術が進んだからこその複雑な問題が数多く起こっている現在。自分の生死が自分で決められるかのような状況があり、また、他人の生死を決めざるをえないこともある。本書は脳死・臓器移植のほか「出生前診断」「代理出産」「障害児の治療停止」「尊厳死と安楽死」など、私たち一人ひとりが迫られる生と死の選択について深く追究していく。

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