自力で座位を保持できない重度障害者にとって、座位保持装置は寝たきりの生活から抜け出すための道具であり、障害をそれ以上重度化させないためにも適切な座位保持装置が必要です。また、重度身体障害者の身体の状態は、それぞれに個別の問題とニーズを持ちます。既製の椅子や既製の車いすを利用できない人たちもいます。その場合に個別に調整や適合を図るのが「車いす・シーティング」です。本書は、車いす・シーティングの考え方や基礎的知識について学ぶとともに、その実践から適合のための技術を学びます。