日本はモノづくり一本槍の成功体験を脱皮し、創造性と組織力を融合させた新たな経営基盤を作る必要に迫られている。しかし、失速する経済状況のなかで、思うように改革が進んでいないのが実情だ。本書ではその理由として、「問題の先送り」と「メリハリのない一律主義」およびこれらの根源にある「現状認識(測る)の甘さ」と「人に対する考察(慮る、諮る)の不徹底」の問題を解明する。次いで、経営革新プロセス(理論)として、"はかる"(慮る→測る→図る→諮る→計る→捗る→量る→慮る)の1つ1つを徹底して繰り返す"はかる"スパイラルを提唱する。さらに、8つの改革実践事例を通して、「経営の原点」を再考する。