鎌倉時代を、親鸞・道元・日蓮らが代表する新仏教の時代と見るのは、一面的な見方にすぎない。鎌倉仏教観を変えた顕密体制論をさらに超えて、この時代の思想を総合的に捉えようとする斬新、意欲的な論集。 『鎌倉仏教形成論』(法藏館刊)につづき、中世精神史の新たな見方を提示する。