●物語について(本書後書きより)
東日本大震災で「奇跡の集落」(アエラ/2011年5月合併号)と呼ばれた岩手県大船渡市三陸町吉浜地区。その地域に古くから残る郵便局にまつわるお話です。
「もの色ゆうびんきょく」の物語は、明治三陸大津波と昭和三陸津波に遭遇した後、吉浜村が高台移転した事実を元に描かれています。新沼武右衛門村長(p.12)と柏崎丑太郎村長の手紙(p.16)の内容は、史実に即して記述しておりますが、それ以外の部分は、筆者の創作によるものです。この物語は、事実と空想を重ね合わせたフィクションです。
このお話を通して,子供たちに津波伝承の大切さ、自然との共生、地域の絆の大切さを伝えています。
尚、この作品は、平成28年度「ふるさと・おおふなとお話大賞」において、奨励賞を受賞しています。