わたしたちがなにげなく仰ぎ見る星空に、天文学者たちは「自分の星」をもっている。ある時はそれと静かな対話を楽しみ、またある時はそれと戦う。観測の合間にかわされる会話や、天文台を訪ねる人々とのふれあい-興味深いエピソードをちりばめて、岡山天体物理観測所で副所長を勤め、星と対話を続けた著者が記す。天文台職員たちの生活をうかがい知ることができる好著。