遊びと一体化した自然発生的な歌を通して、幼児が自己表現能力や社会性を獲得するなど、人生の様々な段階で、私たちの内面に潜むミューズは大きな役割を果たす。本書は、ミューズ的特性を封じ込める音楽教育のあり方を批判しながら、欧米国の子どもの遊びの実地調査を基に、従来体系化されていなかった、ミューズの驚異的な働きを解き明かしていく。