扇谷・山内の両管領を向うにまわし、海と陸で繰り広げられた激戦は里見方の大勝に帰した。八犬士はそれぞれに里見義成の姫をめとり、見事ここに里見家再興の宿願が果される。付録として幸田露伴「馬琴の小説とその当時の社会」、内田魯庵「八犬伝談余」を収録。