ダーウィン「進化論」のふるさと・ガラパゴス諸島は、
どのようにして現在の姿になったのか――。
チャールズ・ダーウィンが約200年前に上陸し、「進化論」誕生に大きな影響を与えた、ガラパゴス諸島。ここでは、地球上の他の場所では見ることのできない希少な生物や植物が数多く生存しています。生物たちは、なぜガラパゴスでのみ独自の進化を遂げたのでしょうか--約600万年前にさかのぼり、ある一つの島が生まれ、変化を遂げ、再び海の底に沈みゆくまで。この絵本では、島の一生とともにその理由をといていきます。色彩豊かで、コマ割りを使ったわかりやすいイラスト、そして詩のような文で、ガラパゴス諸島の豊かな自然を感じることができるでしょう。
訳者/福岡伸一さんからのメッセージ
ガラパゴス諸島のほんとうの姿を見ないまま、安易に「ガラパゴス化」などといった言葉を使ってはいけません。ガラパゴスは袋小路ではなく、開かれた窓でした。チャールズ・ダーウィンは、ガラパゴス諸島を訪れ、その窓から世界を眺め、はじめて気づいたのです。生物の姿かたちは不変ではない、動的なものだと。そして、変化は今もなお続いています。
たえまなく流転しつづけるガラパゴス諸島。その光と波と風を、ここまで美しく描いた本を私は知りませんでした。