初文庫化エッセイ集5忘れられない桜花、映画の話、旅の味。巡りゆく人生の季節フランスの田舎で、花と樹木の香りを含んだ大気を愉しみ、鰈やフォアグラに舌鼓を打った。軽やかな筆からは、異国の地での束の間を、全身で味わう筆者の悦びが伝わってくる(「初夏のフランス」)。他に、貴重な映画録である「池波正太郎のシネマ通信」など、肉声が聞こえてくるようなエッセイ44編を収録。