本書の舞台は滋賀県近江八幡市島町。戸数60戸の、ありふれた農村集落。静かで平穏なこの地域に「ほんがら松明の復活」という出来事が起こった。加えて、復活の過程をたどる映画までもが制作された。こんな小さな何もない集落で、なぜ今「ほんがら松明」が復活したのか。こんな小さな村に、いったい何が潜んでいるのだろうか。著者は素朴な疑問とともに地域へ足を踏み入れた。著者がそこで見たものは、長老たちの思いをしっかりと受け止め、未来へ引き継ごうとする次の担い手達の姿だった。