いかめしい漢字がならぶ哲学用語も、もとをたどれば日常語に源を発し、西欧の人々にはわかりにくくはないという。自然数・加法減法・分数・倍・積・比率なども、そっ気なく抽象的すぎて見えるかもしれないが、じつは文化の色合いをそこここに残している。現代数学さえも日常の深みに浮いている。その深みを覗き見ると何が見えてくるのか?歴史・文化から教育にも幅広く関心のある数学者ならではの、思いがけない兎穴から入り込んだ興味つきない数の迷宮!タテ×ヨコはなぜ面積?など、子どもに問いつめられる親たちへのヒントも満載。高次の数学の読み解きのヒントにも。