バンコクに行った人は誰でもあのバスに乗ってみたいと思うでしょう。エアコン完備の最新型から、木の床が危なくもまた懐かしいぼろバスまで、色も形もまさに多種多様なバスが我が物顔に街なかを走り回っているから。だけど、バスの前にも横にもタイ語しか書いてないし、どこで停まるのか(だからどこで乗ったらいいのか)、どこへ行くのか、よくわからない。なんとなくあぶなそう…。と、見ているだけの人はまずこの本をどうぞ。バスに乗る人、降りる人、バスの窓から見える人――これが本当のタイだと実感できます。そして、今度はきっと自分で乗ってみようとするでしょう。 著者はバンコク在住通算13年、1日たりともバスに乗らない日はないというタイどっぷり人間です。運転手さんや車掌さんに話を聞くだけでなく、バスの中も外も、目に写るものを片っ端からカメラにおさめました。その数なんと700枚。バンコクはこんなにおもしろいところだったのか、とうれしくなるスナップばかりです。