不遇な少女の洗礼までを語る三浦文学の名作
北海道・旭川。浜野清美は母子家庭に育った。いじめにあい、大人への不信も募るなか、友達の事故死を目撃したのを黙っていたことや、母の愛人から弄ばれたことなどから清美は暗く無口な子となってゆく。だが、出生の秘密とともに知った信仰心篤い叔母の自分に対する深い愛情や、一人の少年との出会いにより、いつしか心の中に明るい光がともってゆく。……不遇な少女が、信仰に目覚め、23歳で洗礼を受けるまでの心の軌跡を綴る。
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