アフリカとヨーロッパ、大西洋と地中海のあいだに位置するスペインは、古来より諸文明が入り込んだ十字路であり、いまなおその痕跡を色濃くとどめている。自らの抱える二面性に苦しみながらも独自の発展を遂げてきたこの国の、ローマ支配下の時代からフランコ死後の民主化の過程までを詳述する。