指揮者のタクトで緞帳があがると、そこは華やかなオペラの世界。観客の心を酔わす音楽、魅惑的なアリアのかげには、しかし作曲家や歌手のさまざまな苦心や葛藤が潜んでいる。「セロ弾きのゴーシュ」など日本語によるオペラの実現に情熱を燃やす著者が、自分史をたどりつつオペラ世界の魅力を存分に説き明かし、真の日本オペラへの夢を語る。