「花に逢わん———。そんな思いでこの何年か歩いてきた。足が向くのは街中ではなくもっぱら外れたところ、湾岸の埋立地にある工業地帯である」 『女たちの猪飼野』『佐渡の鼓童』『大阪ウチナーンチュ』『ハンセン病診療所』シリーズなど、常に意欲的な作品を発表してきた写真家の最新作品集。 「化外」とは「天子様の教えの届かないところ。王権のおよばないところ」を意味する。自身も「化外の民」であり続けたいという写真家が撮った、かれんで、けなげで、崇高ですらある花々。