乱世に生き腐敗した大寺を出、生涯を市中や地方に暮した。酒肆婬坊に出入りし、女犯、肉食を犯した。しかし、この破戒僧の教えは、持戒堅固な僧より人々の心を提えた。風狂三昧、自由闊達な生きざまを辿り、人間一休の真実に迫る。気鋭の写真家水谷内健次のカメラにより、嵯峨野地蔵院から、京都、滋賀、福井、大阪、田辺の一休寺まで、巨匠のひたぶるな一休探訪の足跡を描写する。