「あをによし奈良の都は咲く花の…」とうたわれた白鳳・天平時代の古代人はいかに生きていたか。壬申の乱から説きおこし、天皇を中心とする当時の支配層内部の葛藤を暴露するとともに、その専制と戦乱の下で苦しむ人民の生活と哀歓を生き生きと再現し、萬葉集を生み出した時代背景を明らかにする。真に萬葉集を理解するための道を開いた名著。