自らはがんを発病、4度の手術から生還し、アルツハイマーの妻を11年間介護した夫。思いもよらなかった夫婦同時発病、これは4000日余りにも及んだ老老介護の軌跡である。迫り来る死の影に怯むことなく闘病、介護を続けながらも夫婦愛を浮き彫りにしている。彼が詠んだ約80首の短歌と共に綴り、現代の「智恵子抄」とも評された話題の単行本、待望の文庫化。単行本発売数か月後に他界した、愛妻の想い出を偲んで文庫用に加筆。
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