経済危機にあえいできた日本は、じつは世界最大の債権国。この国際経済の常識を逸脱した現象の背後には、ドルという通貨が、事実上の基軸通貨でありながら、アメリカ一国の経済政策と分かちがたく連動し、その意向を反映した価値の変動をほしいままにしているという現実がある。ドルとともに生き、ドルの罠に落ちた日本経済二十年の禍根…。