本書は、美食文化の歴史を、新鮮で豊富な香辛料や新食材の流入、料理書の普及、イタリアの範をうけつぐフランスの範、調理設備の充実と給士長の役割の高度化、食卓の厳密な秩序、ブルジョワの家庭料理などをめぐって説き、バターの勝理やフォークの普及などの興味深いエピソードも織り混ぜつつ語っていく。