小泉今日子さん 「あぁ、私はこの物語がとっても好きだ。」 (「読売新聞」2011年2月6日)
小田急線・世田谷代田駅から徒歩五分、築ウン十年。 ぼろアパートを舞台に贈る〝愛〟と〝つながり〟の物語。
小田急線の急行通過駅・世田谷代田から徒歩五分、築ウン十年、全六室のぼろアパート木暮荘。そこでは老大家木暮と女子大生の光子、サラリーマンの神崎に花屋の店員繭の四人が、平穏な日々を送っていた。だが、一旦愛を求めた時、それぞれが抱える懊悩が痛烈な悲しみとなって滲み出す。それを和らげ癒すのは、安普請ゆえに繋がりはじめる隣人たちのぬくもりだった……。