ヤングアダルトサービスという言葉は、ティーンエイジャーをさす言葉として、主に公共図書館、学校図書館で使われ始めている。この言葉がアメリカから日本に入ってきて、20年ほどがたった。サービスの実践経験としては始まったばかりのサービスである。そのなかで、先駆的な役割を担ってきた著者は98年に亡くなった。その論文をまとめることは、日本におけるヤングアダルトサービスの発展を跡づけるとともに、これからサービスを始めようとする人びとにとっては、恰好の入門書となるであろう。