バスは 二へんしか とおらん。 あさ、むらから まちへ、 そして ゆうがた、 まちから むらへ もどってくるだけや。
のどかな山道を往くボンネットバスに いつもは銀行員、郵便配達員、魚の行商のおばさんの三人しか乗りません。 あるひ、峠で手を上げる子どもを乗せましたが、途中で姿を消してしまいました。
帰りのバスには結婚式に向かう花嫁の一行も乗ってきました。 ところが雪が降り始め、峠のあたりで立ち往生をしてしまいます。
大阪ことばで描く、たぬきの恩返しのお話です。