先人たちの歴史・文化を刻んだ遺跡が、いま、急速に消えつつある。全面保存された吉野ヶ里遺跡は幸運な例で、そのほとんどは開発の波にのみこまれている。消えゆく遺跡が現代に語りかけるものは何か。保護するしくみをどうすればよいのか。保存に心を砕く市民、自治体職員の姿を描くとともに、歴史的環境のなかで生きるための方策を語る。