短い子ども時代に駄作ばかり読んで過ごすのは残念である。子どもたちが良書にたくさん触れて、想像力を養い、精神的に豊かに成長するためには、本と子どもの橋渡しをするプロの児童図書館員や司書教諭が必要である。世界の児童図書館を常にリードしてきたトロントの「少年少女の家」にただひとり日本人司書として勤めた著者が、理想的な児童図書館の理念と実際を、経験を通して記録し、日本の児童図書館にいま望まれる姿を提言する。