近くの書店で在庫を調べる
  • 著者北方謙三
  • 出版社講談社
  • ISBN9784062165358
  • 発行2010年9月

抱影

『弔鐘はるかなり』(1981年)以来、北方ハードボイルド原点の街、横浜を舞台に描く渾身の純愛小説!
ハードボイルドの雄として疾走した30年。いま、記念碑的作品が生まれた。
北方ハードボイルドは大人のたしなみである
こんな愛しかた、だれにもできない。
赤レンガ倉庫。関内のバー。運河に映るハーモニカハウス。外国人娼婦たち。港町の裏表を見つめてきた硲冬樹は、人妻、響子から死期が近いことを聞かされる。硲は、彼女の裸身に、だれも目にすることはない作品を刻みつけることを決意する。
娼婦に入れ込み、すべてを失うチンピラ。肢体をくねらせるクラブの女。硲の絵に魅せられたやくざ。長屋酒場(ハーモニカハウス)の女絵描き――。暗い川面は、港町の男と女たちを映し出す。そして人妻、響子は、余命半年なのだと告げた――。
講談社創業100周年記念出版

>> 続きを表示