おなじみの湯屋の二階でいつも酒を呑んでいるご存知、朽木光三郎。酒をくらうその姿を見て、誰もが無役小普請組で、ぶらぶら遊んでいるのだと思っていた。だがこの男、実は将軍様より大目付職を拝命しており、監視、取り締まりの対象であった大名や高家などの偉い方々の噂や情報を市井で収集する、誠におっかない高級旗本なのであった。そんな光三郎が、西国大名たちの不穏な陰謀を耳にする。武家の娘が拐かされた事件の背後に、阿片、さらに鉄砲の抜け荷が明らかになったのだ。お上に矢を向けているとしか思えない悪行の数々…。十代将軍・徳川家治より厚い信頼を受けている光三郎、果たして幕政の安泰、そして上様の命を守り抜くことができるのか!好評シリーズ、第四弾!!