命を見据えて現代を探る 見なければ、考えなければ、どうってことなく過ぎていくものばかりである。 しかし、書かずにはいられない。 東 直子(解説より)
<自選短歌五首> もういやだ死にたい そしてほとぼりが冷めたあたりで生き返りたい ともだちはみんな雑巾ぼくだけが父の肌着で窓を拭いてる 河川敷が朝にまみれてその朝が電車の中の僕にまで来る そうだとは知らずに乗った地下鉄が外へ出てゆく瞬間がすき つよすぎる西日を浴びてポケットというポケットに鍵を探す手
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