エイズの出現は人類にあらためて感染症の恐怖をよみがえらせた。天然痘、ポリオなどはかつては人類の最大の恐怖であったのだ。それをほとんど忘れさせてくれたのはワクチンである。今エイズに対してもワクチンへの期待は大きい。そして遺伝子工学の進歩はワクチン開発にも大きく貢献しつつある。わが国のウイルス学研究の第一線にある研究者が自らの研究を通してワクタン開発の歴史と将来への展望を語る。