辻邦生22歳、北杜夫20歳。旧制高校で出会った二人の青年は、真情を吐露し、励ましあい、敬愛するトーマス・マンの死について、文学と人生について語り合った。大学の下宿先の仙台から、留学先のパリから、そして「どくとるマンボウ航海記」の船上から-。単行本未収録の新発見20通を含む、昭和23年から昭和36年までの180通を超える、日本文学史上貴重な書簡を収録した決定版。