一日という小宇宙を彩る言葉。
月とともにめぐる一月(ひとつき)の言葉。
一年また一年と暮らしていくための言葉。
生きている命を肯定する一生の言葉。
流れる時間をいつくしむ旧暦の世界観の中から生まれた味わい深い言葉・表現の数々を
「一日の言葉」「一月の言葉」「一年の言葉」「一生の言葉」に分けて紹介。
五感が研ぎ澄まされる魅惑の日本語読み物。
時というのはふしぎで、
一年があっという間に過ぎることもあれば、
ほんの一瞬が永遠のように感じられることもある。
だからこそ昔の人は、そのときそのときを愛おしむように、
目の前に現れるものごとに、
こまやかに名前をつけて呼んできたのかもしれない。(本書より)
【本書に収録されている言葉】
〇一日の言葉:明けぐれ(あけぐれ) かぎろい ほがらほがら
夕凪(ゆうなぎ) 彼は誰(かわたれ) 日にち薬(ひにちくすり)…ほか
〇一月の言葉:月旦(げったん) 十五夜(じゅうごや) 星月夜(ほしづくよ) 地球照(ちきゅうしょう)…ほか
〇一年の言葉:春隣り(はるとなり) 桃始めて笑う(ももはじめてわらう) 白南風(しろはえ) 夏ぐれ(なつぐれ) 金風(きんぷう)…ほか
〇一生の言葉:手児(てご) 幸う(さきわう) 草の縁(くさのゆかり) 有涯(うがい) 常しえ(とこしえ)…ほか