大好きなお浜と別れて1年ほど後おじいさんが死に、生家は没落。一家は町へ引っこして、次郎だけ母の実家の正木へ残った。正木のおじいさんもおばあさんもやさしく、次郎を分けへだてする者は、だれもいなかった。次郎が6年生の夏、病気の母が自宅療養のため帰ってきた。だが、その幸せも、つかのま…。幼年期から少年期にかけての次郎の成長をみごとに描いた、少年少女のための読みのがせない名作。