人間のからだは、病み、老い、やがては土に帰っていく「土の器」。しかしその器に健やかな心を盛ることができるなら、それは朽ちることのない「宝」となる-医師と患者が、共に人間としての誇りをもって心を通わせあう医療を提唱・実践してきた著者。長年にわたる患者との対話、人間の生と死をみつめてきた時間を通しての深い思索を、わかりやすい言葉でやさしく語りかけた珠玉の随想集。