いまや物流は、コストが高いか低いかなどというレベルで論議する対象ではない。もはや物流は、企業の成長そのものを左右する存在となっている。その意味で、物流が企業経営において果たす役割を改めて見直すことが必要なときにあると、著者は痛切に感じている。本書はこのような思いに立ち、物流について、とくにマネジメントという視点からその全貌を整理したものである。できるだけわが国の物流の現状に触れながら、何が物流改革を阻むのか、それぞれのレベルにあった手だては何かを具体的に述べつつ、サプライチェーン・ロジスティクスへの道筋を概観した。