特別な動力機器を用いず、自然の要素である太陽光、太陽熱、風、雨水、大地等のもつ性質を、建築的に利用して室内気候調節を行おうとするのが、パッシブ設計の考え方です。本書は、そのパッシブ建築設計手法を、「屋根の形と熱のコントロール」など、35項目に分類し、それぞれ、基礎資料、手法の原理、設計の要点、事例、補足事項などの内容で構成し、この手法で設計を行おうとする際の入門書、あるは手引書としてご活用いただけるよう心掛けました。また、21世紀の新たな時代の要請に対応できるよう、基礎資料や事例なども最新のものを多く集めることに努めました。